注射が入らなかったらどうしよう・・・
お悩みの看護師さんは多いです
50代看護師ともなると、以前できていたルート確保や採血も視力低下や老眼でスムーズに入らないこともあります
若いころに比べると下手になったなと感じます
患者さんにも申し訳ないし、次の職場は迷惑がかからないように注射が苦手でも大丈夫な所に就職しようかなと考えている看護師さんもいらっしゃるでしょう
そんな50代看護師さんへ、注射が苦手でも今から転職が可能な職場はどこなのかとその理由をご紹介します
この記事を読んでわかること
①注射が苦手になった理由と今後の方向性
②少しは注射をしても良い看護師さん向けの職場3選
③注射業務はほぼ無い職場5選
④やめておいた方がよい職場
私は30年以上医療法人のさまざまな部署移動をして医療・介護部門の経験をしてきました
その後はクリニックに転職しましたが注射が入らない時もあり落ち込みました
50代看護師の再就職はどのような職場がよいのか、自身の体験をお伝えしたいと思います
50代看護師には、若いころとは違った50代ならではの働き方があります
それそれのライフステージに合った職場選びをして無理のない働き方をめざしましょう
なぜ注射が苦手な看護師なのか
看護師全員注射に自信があるわけではない
看護師さんすべてが1回で注射が入るわけではありません
もちろん1回で注射を入れたいとどの看護師さんも思い日々研鑽しています
「私、失敗しないので」って言ってみたいです
でも看護学校で教えてくれるのは、注射の方法であって「必ず入る注射のやり方」ではありません
熟練してくると注射得意かも?と思っていたころもありました
しかし年齢が上がってきてなんだか調子が悪くなってきて注射が入らないときもある
もちろん上手なままの50代看護師さんもたくさん見てきました
だけど私の場合は転職の慣れない環境なのか年齢で視力と手先が衰えているのか下手になっています
患者さんも全員血管が分かりやすいと良いのですが、細くて見えなかったり、くねくね蛇行していたり、もろくてすぐ内出血したり様々です
「私、ここしか注射入らないから」
と言われてなおさらプレッシャーです
そして入らなかったりすると「下手」とか「〇〇病院の看護師はすぐ入った」とか言われるのは看護師あるあるです
わかりますが、ちょっとヘコみます
次の職場はなるべく注射がないところがいいなぁと考えるのは私だけではないはずです
注射が苦手な具体的な内容を明確にする
「注射が苦手」と一言でいっても、注射には採血や点滴など静脈に針を刺す手技と、筋肉注射や皮下注射などの血管に針を刺さない注射があります
筋肉注射や皮下注射は神経を傷つけないか等の注意するべき事はありますが、静脈注射ほどの「血管に入らないプレッシャー」はありません
「注射の手技が苦手」の「注射」とは、血管に針を入れる必要がある「静脈への注射」が得意ではない場合がほとんどだと思います
全部の静脈注射が苦手な訳ではなく、一部の「注射が入りにくい患者さんが来たらどうしよう」という不安で注射業務がイヤだと感じる場合も多いでしょう
どの看護師さんでも相性が悪く注射が入らない患者さんがいます
施設によっては〇回注射が入らない時は他のスタッフに交代するように指導されている所もあります
また、手先は器用でも「先端恐怖症」で注射が苦手な友人もいました
そういった事情があって、注射業務がない職場を探す看護師さんもいます
どれくらいの「注射」業務であれば可能なのか
注射が苦手な具体的理由がわかったら、「自分はどこまで注射業務が行えるのか」を考えます
注射が入らない時はサポートしてくれるような職場を探すのか、全く注射業務がない職場を探すのか検討します
少しは注射を許容できる場合の就職先
「注射が苦手」と公言していても、問題のない就職先はあります
・注射の頻度が少ない
・注射が入らなかった時には交代してくれる
・注射が入らない事を報告したら中止や後日へ変更など対応してくれる
注射だけが看護業務ではありません
注射が苦手でも仕事をして欲しいと思っている職場はあります
特別養護老人ホームなどの介護施設看護師
おもな看護業務は健康チェックや内服管理です
創処置などの医療行為もありますが、注射や採血の頻度はごくわずかの施設が多いです
どうしても静脈注射しないといけないような病状だと病院へ行きます
静脈注射が苦手でも安心して働けます
注射が苦手でも受け入れていくれる訪問看護
訪問看護も注射する機会が少ない職場と言えます
たまに医師からの指示で採血や注射がありますが、血管確保が難しい方はCVポートを作って退院される場合も多いです
注射が苦手なことが事前に分かっていれば、シフト調整で注射が得意な看護師さんと交代してくれたり、応援で来てくれるなど対応していただけるでしょう
注射が苦手でも受け入れてくれる病院
病院はたくさんの看護師が働いています
「〇〇回注射が入らない時は交代する」ルールがあり、ルールが守れる環境の場合が多いです
昔働いていた職場は「3回失敗したら交代」するルールがありました
病院によっては、血管選定がしやすいよう血管可視化装置(血管が見えるライト)を採用している施設もあるでしょう
注射を交代してもらった分、変わってくれた方の業務をしたり、自分にできることをすると良いでしょう
注射に自信がある看護師さんもいますので心配は少ないでしょう
注射は一切したくない場合の就職先
医療行為である注射業務
医療行為がない職場だと注射が苦手でも安心して働くことができます
企業や医療機器メーカー、トラベルナースなどもありますが、50代看護師で就職可能な就職先をピックアップしてみました
デイケア・デイサービスなどの通所介護施設の看護師
医療行為がない介護施設だと注射が苦手でも問題なく働けます
まれにインスリンを自己注射する利用者さんもいますが、静脈注射をする機会はほぼないでしょう
異常の早期発見や緊急時対応は今までの看護師経験が役立ちます
もし急変することがあっても基本的には病院へ搬送して対応する場合が多いでしょう
訪問入浴看護師
訪問入浴の同行看護師で注射を行う事はありません
バイタルチェックや健康観察、入浴前後の処置を行います
訪問入浴チームに一人程度のため、募集人数は少ないでしょう
保育園看護師
保育園看護師の仕事は「保育園に通う子供と子供にかかわる人たちの健康を守る」ことです
健康な方が対象になることがほとんどで、静脈注射をする機会はほぼないと思います
今までの看護師経験や子育ての経験も役に立つ職場でしょう
市の健康診断のサポート看護師
健康診断のデータ入力や健康診断の啓蒙活動などを行う業務です
実際の健康診断は病院等で行われるため静脈注射はありません
健康診断を受けていない市民の方へ健康診断を受けるようすすめるお仕事です
いままでの看護師としての経験が役に立つことでしょう
やめておいた方がよい就職先
少人数の病院・クリニックや話しかける余裕もないような忙しすぎる職場はやめておいたほうが無難でしょう
交代する人員がいなかったり、交代を相談できず時間ばかり経過してしまいます
緊急を要する場合の対応が遅れたり患者さんを長時間待たせてトラブルになったりする可能性があります
小規模で看護師数が少ないクリニック
小さなクリニックでは看護師数が1~2名ということもありました
交代して欲しくても、人が居ません
もう一人が検査や処置など別の手が離せない業務中だと患者さんを待たせてしまいます
患者さんは不機嫌になり交代した看護師さんにもプレッシャーがかかります
注射が入りづらくて交代しているので、交代した看護師さんでも注射が入らなかったり悪循環でした
他の患者さんの処置も滞って、気持ちも焦ってきます
私が「注射が苦手」になった原因の職場環境です
人員がいない・忙しくて余裕がない病院
上記と似ていますが、人数的には看護師数が多くても仕事量が多すぎる病院も注射が苦手な看護師さんには大変な職場です
忙しすぎる病棟では注射が入らず交代したいのに他の看護師さんを見つけるのが大変でした
注射が入らず交代依頼したものの、業務多忙ですぐに行えず時間指定の注射が遅れたりしたこともあります
時間指定の注射が送れた場合の責任は自分になります
かといって「私の担当の注射を先にして」とも言いづらいです
もちろん依頼した分負担がかからないよう頼んだ相手の他の業務を行いますが、もともとの仕事量が多すぎる病院もあります
仕事量に見合った人員を補充してくれればよいのですが、人員基準が足りていると補充がされない病院もありました
もしくは看護師が足りなくて補充したくてもできない場合もあります
そして看護師募集をしている病院はそのような病院の可能性があります
見分けることは難しいでしょうが看護師さんに話かける余裕がなさそうだったり、元気がない看護師さんばかりの病院、ナースステーションに人がいない病院などは忙しすぎるかもしれません
まとめ
注射が苦手な私が「就職してもよい」と思っている職場をまとめてみました
以前はむしろ注射は得意な方でしたが、老眼や視力低下で年々見えにくくなってきます
また職場によっては注射が入らない時に交代が難しかったり、「ヘタクソ」とか「〇〇さんは一回で注射を入れて上手かった」と言われる患者さんもいました
確かに注射が入らず下手ではありましたが、注射部位を指定してきたり、注射すると分かっているのに喫煙してきたりと色々な患者さんもいらっしゃいます
痛い思いをされて嫌だったのでしょうが、一度ついたマイナスイメージはなかなか取れませんでした
自分自身も苦手意識があるとうまくいかないことが多いです
無理に注射がすごく多い職場を選ばなくても、注射をする機会が少ない就職先はあります
個性的な環境で経験した内容ですので、どこまで参考になるか不明ですが「こんなこともあるんだ」と思っていただければ幸いです
ご覧いただきありがとうございました
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